皆さん、こんにちは。明光義塾足利南教室の鈴木です。今日は共通テストの英語について、皆さんに情報を提供したいと思います。
まず最初に、『センター試験から共通テストになって一番大きく変わった点』を紹介します。それは、大問1・2で出題されていた「発音・文法などの知識問題」が単独で出題されなくなったことです。次の2つの英文を読んで、意味を照らし合わせてみてください。
①If it had been sunny, they could have danced outside.
②The dance show was held inside due to poor weather.
皆さんは、この2つの英文が「同じ内容」を表していると気付きましたか? 英文①は「晴れていたら、外でダンスをすることができたのに」と訳せます。一方で英文②は、「悪天候のため、ダンスが室内で行われた」と述べています。英文②が表している過去の事実を、仮定法を用いて言い換えたのが英文①です。入試では長文の中で英文①を読ませて、「仮定法過去完了」が理解できているか、その後ろに隠れている事実は②であることが読み取れたかを問う文法問題として出されるわけです。つまり、出題方法が「文法単独」から「長文読解」形式に変更しただけなのです。気付きにくいかもしれませんが、文法は従来通り問われます。この夏休みを利用して、是非、文法の基礎固めをしてくださいね。
次に、共通テストで必須条件の『速読』について紹介しましょう。共通テストの単語量は、センターよりも大幅に増えています。設問数は減りましたが全てが読解問題ですので、スピードと精度が更に要求されます。忙しい制限時間の中で、大量の英文を読まなくてはなりません。速く読み正確に解答するために、やるべきことが3つあります。
1つ目は、「語彙の増強!」です。単語集の『ターゲット1900』であれば、1200程度まではランダムでテストをされても、9割は0・1秒で英単語の意味がイメージできる状態にまで語彙力を持っていく必要があります。明光では、1~100の単語テストをクリアすると、次は1~200、1~300という感じで前半を含めた単語テストを実施しています。『ターゲット』や『システム英単語』には、前半部分に超重要単語が入っています。ここを完璧にせずに801~900のような範囲を暗記しても、「頑張ったけど効果が出ない」ということになってしまいます。「長文がうまく読めない…」と悩んでいる生徒さんがいたら、まずは単語! ここをしっかりやってください。覚える際は必ず「音」で覚えることが大切です。電子辞書やアプリなどなんでもOKです。ただし、片仮名で覚えることは絶対に避けてくださいね。リスニング問題でfull とfluや、lawとlow などの区別がつかなくなってしまいます。
2つ目は「読解スピードを身につける!」です。模試でいつも時間が足りずにあせってしまう人は、「じゃあ、どうすればいいの?」って思いますよね。答えは簡単です。自分の現在の英語力に合った英文を毎日「音読」することです。ただ音読するだけではなく、「音読をしながら英文の意味を理解する」のです。日本語には変換せずに、内容をつかみながら音読する感じです。音声教材付きの長文問題集を用いて本文を精読したあと、音声を聞きながら、まずは一緒に音読するといいでしょう。これを英語学習のルーティーンに組み入れることが非常に大切です。この基本ルーティーンさえ毎日こなせば、英文が適切なスピードで読めるようになり、共通テストを時間内に終わらせることが可能になります。
3つ目は「共通テストの設問のパターンを知る」です。入試にはたくさんの設問パターンがあります。よくあるパターンを1つご紹介しましょう。「割引には気をつけろ!」です。共通テストで商品やサービスの割引問題が出てきましたが、ここにトラップがかけられるのです。「子供は半額」と書いてあるので、その選択肢を選ぶと間違えてしまう。これは「割引の条件」が解答に絡むように問題が作られているからです。例えば、よく読むと「子供が割引(8歳未満)」、「家族構成が子供歳と7歳」だったりするのです。つまり、1人分しか割引にかからないというわけです。センター試験も含め、過去問でパターンを知ることは重要です。
まだまだ紹介したいことはたくさんあります。もっと話を聞きたい!と思っていただけたら、是非教室にお越しください。また、この夏に英語を頑張りたいという生徒さんには、皆さんの学力にあった単語テスト計画や音声教材を個別に提示したり、共通テスト対策のアドバイスをさせていただきたいと考えています。今日は最後まで読んでくださり、ありがとうございました。