【明光義塾】県立高校入試特別講座 第3回「国語」

個別指導 明光義塾!県立高校入試特別講座 第3回「国語」

中学3年生の皆さん、明けましておめでとうございます。すでに私立高校の入試を受けた人もいると思いますが、いかがだったでしょうか。県立入試の本番までどのように勉強したらよいか、3回目の今日は『国語』についてお話をしたいと思います。

大問①は、漢字や語句などの『基礎知識』問題で、15問30点。
5つの大問の中で最も問題数が多く高配点ですが、5分未満で解きたいところです。まず漢字の「読み」と「書き」が5問ずつで点。去年は、「赴く(おもむく)」の「読み」が正答率6割弱で少し難しかったようですが、他はそれほど難問は出されませんでした。漢字のあとは、去年は俳句に関する会話文が提示され、「俳句の季節・慣用句・熟語の構成・品詞の識別、会話内容から俳句の魅力を読み取る問題」を出題。過去には、「同音異義語・部首・画数・筆順、辞書の引き方、漢文、文学史」なども出されています。

大問②は『古文』で5問10点。10分程度で解きます。
毎年1問目は、歴史的仮名遣いを現代仮名遣いにする問題です。去年出題された「からうじて:karaujite」は、「au」を「ou:おう」と読んで「かろうじて:karoujite」と答えるのが正解でした。他に、「iu」は「yû:ゆう」、「eu」は「yô:よう」と変えて読みます。また、語頭以外の「はひふへほ」は「わいうえお」に、「くゎ・ぐゎ」は「か・が」に、「ゐ・ゑ」は「い・え」にするなど、パターンを覚えましょう。常に「主語」を確認しながら読みます。主語は省略されることも多いので、気を付けながら読んで下さい。内容理解の助けになる語として、「~ぬ」は打ち消しの意味の他に、完了の「~した」。「~む(ん)」は「~だろう」や「~するつもり」。「~ば」は「~ならば」の他に「~なので」「~すると」。係り結びを作る「や・か」は、疑問「~だろうか」、または反語「~だろうか、いや~ない」の意味です。古文が心配だという人が多いようですが、古文全部を現代語訳する必要はなく、だいたい分かればOKですので、過去問題を多く解いて苦手意識をなくしておきましょう。

大問③は「評論」で、配点は20点。
去年は一昨年と比べるとかなり文章量が増えたばかりでなく、難しい表現が多く用いられ、読みにくい文章だったと言えます。しかし、「つまり」を多用した「言いかえ」の表現に気がつけば、筆者の言いたいことが見えてきます。また、内容が難解だったわりには、設問がそれ程難しくありませんでした。「評論」では、最初に本文全体を通して読まず、「指示語、接続詞、理由を表す語、繰り返し出てくる語」などに印をつけながら読み、設問の部分に来たら問題を解く、の繰り返しで進めます。設問文や選択肢の表現が読解のヒントとなる場合もあります。選択肢で迷ったら、「本文中に書いてあるか」を文節ごとにチェックしましょう。強調しすぎている表現もバツです。

大問③・大問④にかけられる時間はそれぞれ12~13分程度です。
読解問題の場合、勉強した問題が入試で出る可能性の低いことと、何とかなりそうだし何をどのように勉強すれば得点アップにつながるか分からないなどという理由から、対策が後回しになりがちです。大切なのは、答え合わせをして不正解だった場合、解説をじっくり読んでよく考えること。特に記述問題は、自分の解答と模範解答の違いを比較する学習を続けることで、必ず解答のコツをつかめます。対策教材としては、入試の過去問題が一番良いでしょう。

大問⑤は「作文」の問題で、実際に使える時間は10分程度です。
去年の問題は、「日本語に不慣れな外国人に、バスの乗り方について係員が説明している2枚の図」を踏まえて、「様々な国の人とコミュニケーションを取る際に心がけたいこと」を体験を交えて書く問題でした。「段落数、各段落の内容、第1段落の字数の目安」が提示されており、例年以上に書く《条件》が細かく決められていました。条件を満たしていないと、大きく減点されます。その他に、間違った原稿用紙の使い方、文体の不統一、口語表現の使用なども減点です。入試では、問題用紙をもらったら最初に、「作文」問題を確認してから大問①に取りかかるのが鉄則。「作文」は20点と高配点なうえ、部分点ももらえますので、時間がなくて取りかかれなかったということのないようにしましょう。過去の出題パターンは多様ですので、練習が必要です。

本番で集中して実力が出せるように、自分を信じて地道にやり続けることが大事です。皆さんには入試当日国語で良いスタートを切り、次の教科につなげて欲しいと思います。応援しています。頑張って下さい。