【明光義塾】県立高校入試特別講座 第1回「英語」

中学3年生の皆さん、こんにちは。12月に入り、いよいよ本格的な受験シーズン到来ですね。皆さんに少しでも効率よく県立高校入試対策を進めてもらうために、今日から約1か月半にわたって、教科ごとにアドバイスしていきたいと思います。

第1回目の今日は「英語」です。英語の大問数は18年連続で6つでしたが、昨年度の入試では大問が1つ減って5つになりました。これまでは別々に出題されてきた「対話文」と「英作文」が1つの大問に統合されたためです。大問①のリスニングが11分ですので、残りの4つの大問それぞれにかけられる時間は、10分弱が目安ということになります。

まず大問①の「リスニング」は11問26点分で、2年連続で同じ形式で出題されました。リスニングで大切なのは、「問題用紙の選択肢にあらかじめ目を通しておく」こと。さっと見るだけでも良いヒントになります。

「聞き取り方」も重要で、小問(1)(2)は、最後に読まれる「質問」を必ず聞き取るつもりで集中して聞きましょう。頻出の疑問詞は、「誰・何・どちら・いつ・どこ・どのように」です。そして2回目の放送では、1回目の放送で聞き取った質問の内容に対し、その答えを選択肢から探しながら聞けばよいのです。リスニングは、全体の4分の1以上を占める高配点です。音声教材を使って過去問題を何度も学習しましょう。

大問②は「文法」問題で9問18点分出題されます。4年連続で、まとまりのある6~10文程度の英文が提示されていますが、文の前後関係を考慮するような読解問題ではありません。②―1では空欄に当てはまる語句を選ぶ問題、②―2では7年間並べ替え問題が出題されています。並べ替えは、「主語」と「述語」になる単語を確認し、連続しそうな単語を一緒にまとめることからやってみましょう。教科書の重要例文を丸ごと暗記し、文法問題集を繰り返して演習することが、知識をアウトプットできるよい対策になります。

大問③は「対話文総合問題」。英作文が組み込まれて7問28点分が出題されました。英作文は、従来から問題数・配点ともに1減り、4問15点分となりました。③―4では新聞を参考に適切な英語を書く問題。「~をきれいにしておく」いう表現を「keep」を使って解答する問題と、「気分がよい」を「feel」を使って答える英作問題が難しかったようです。③―7では「留学生にどんな学校行事を紹介するか」を5文程度で書く自由英作文でした。H25年までは、日本語で提示されたテーマについて「3文程度」で書く自由英作文。その後は「どちらを選ぶか・賛成か反対か」といったディベートタイプが出題され、H28年以降はテーマが「英文」で提示され、書く量も「5文程度」と増加しました。前回入試では少し出題方法が変わり、テーマは「日本語」で提示され、また従来あった「理由を含めて書く」という条件がなくなりました。英作文では、自分の「書きたい内容」より、「正しく書ける英文」を意識することが大切です。自分の書いた英作文が正しいかどうかが判断しにくい場合は、学校や塾の先生にみてもらってアドバイスしてもらいましょう。問題集の模範例文を写し、正確に書ける英文を増やすこともよい対策になります。

大問④は「物語文」、⑤は「説明文」の長文総合問題で、それぞれ14点配点。大問③~⑤の3つの長文問題は合計で56点分となり、全体の5割を超える配点なります。長文対策は必須です。長文を解く時のコツは、本文を読む前に問題文の下にある「注」と「設問文」にさっと目を通しておくこと。「注」からは、何が話題に出てくるかが把握でき、「設問文」からは、どのようなことが質問されるか、何に注目して読めばよいかが分かります。英文は主語と述語動詞を確認しながら読み、知らない単語があっても焦らずに、前後関係から意味を推測します。例えば、「食べ物」に関する単語だろうとか、「プラスイメージ」の単語だろうなどといった感じです。長文は時間が勝負。普段から単語力を強化し、数多くの長文問題に取り組んでおきましょう。

県立入試の一般選抜学力検査までは、あと約3か月。しっかり計画を立てて効率的な勉強をし、志望校合格をぜひ勝ち取ってほしいと思います。頑張って下さい。