開館から20年を迎えた安藤勇寿「少年の日」美術館では、現在、「新作原画展」を開催しています。
ふるさとの風景や家族の姿を柔らかなタッチの色鉛筆画で描き続ける安藤勇寿さん。毎年、春に発表している300号(畳3枚大)の新作ですが、今年は、雄大に広がる白いもくもくとした雲の下、戯れる少年と犬たちを描いています。
「この絵の少年は大人、犬は子どもたち、そして、小さい犬は弱い子を表しました。きっかけは、弱い人、小さい人をいじめることはいけない。両方とも不幸だと思います。そのことを、周りの大人たちも考え、お節介をしながら変えていこう。今よりも仲良く、気持ちを強く持ちましょうというメッセージを込めました。観てくれた人たちひとり一人の物語を感じてもらえたらうれしいですね」と安藤さんは語ります。
そのほか、同展は、20周年を意識し、いろいろな日常生活の中、「こんな行事もあった」「こんな遊びがあったな」など、観る人たちに意識してもらえる展示構成にしたといいます。常設展を含め、30点余りが一堂に並べられました。
この機会に、「あの日」の自分に会いに行ってみてはいかがでしょう。きっと心が温かくなるはずです。
■会期 8月28日(日)まで
■場所 佐野市御神楽町623-1
■時間・休館日 午前9時30分~午後5時(入館は閉館30分前まで)月曜日、毎月第1火曜日休館
■入館料 大人800円、中高生500円、小学生300円、幼児(4歳以上)100円
■問い合わせ 電話0283-67-1080