【個別指導・明光義塾】県立高校入試特別講座「第1回 英語」

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中学三年生の皆さん、こんにちは。十二月に入り、いよいよ本格的な高校入試シーズンの到来ですね。栃木県立高校の学力検査は来年の三月六日ですから、本番まであと三か月を切りました。志望校を目指して効率よく入試対策が進められるように、今日から四回に分けて、勉強の仕方についてお話をしたいと思います。第一回目の今日は『英語』です。

英語の検査時間は50分で大問数は五つ。大問1のリスニングが約11分ですので、残りの大問四つを40分弱で解くことになります。前回は問題構成が変わり、大問3と5が入れ替わって、対話文と英作文の融合問題が最後になりました。毎年少しずつ変更がありますので、リスニングが終わったら残りの問題をさっと確認してから解き始めましょう。

まず大問1の「リスニング」は10問26点分で、全体の四分の一を超える高配点です。大切なのはあらかじめ「選択肢やメモに目を通す」こと。あまり時間はありませんが、少し見るだけでも良いヒントになります。1ー1・2では、設問の最後に流れる質問は、一回目で絶対に聞き取るつもりで聞きましょう。そして二回目の放送で、質問に対する答えを探しながら聞きます。1ー3は、英文メモの空欄に数字や英語を書く問題。聞き取るだけでなく、単語を正確に書く力も必要です。1ー3(2)は内容から単語を推測して書く問題で、少し難しかったようです。音声教材を用いて、何度も過去問題を解きましょう。

大問2は「文法」問題。9問で18点分です。あまり時間をかけずに五分以内で解きます。2ー1では、好きな映画に関する五行程度の短文が提示されました。ただし文章内容に関する問題ではなく、それぞれ独立した文法問題です。空欄の前後をよく確認して正解を選びましょう。2ー1(6)では新指導要領で加わった「仮定法」の基本的な出題がありました。2ー2では、対話文形式の並べ替え問題が3問。主語と動詞を確認し、単語同士がつながりそうな所から始めます。前回は、2ー2(2)「I hear so many (stars can be seen) from the top of the mountains.」という「助動詞を含む受動態」問題の正答率が低く、約35%でした。「hear」の後ろに文と文をつなぐ接続詞「that」が省略されており、構造が分かりにくかったことも難しかった一因と思われます。2ー2(3)では、旧高校文法の「現在完了進行形」が出されましたが、基本的な内容でしたので正答率は高く約73%でした。単純な文法問題は減少傾向ですが、読解でも文法は重要です。問題集で文法の定着をはかりましょう。

大問3と4は14点ずつの長文読解問題。大問3の「説明文」は、じゃんけんなどの手のゲームを題材にした身近な内容でした。一方、大問4は主人公がバドミントンを通して体験した「物語文」。英文メールも加わったことで、読む量が多く感じられました。大問3ー2と大問4ー1・3では、空欄に入る英語を考えて書く問題が出され、少し難しかったようです。このような、本文にない英語を書く問題は、思い浮かばなければ後回しにし、時間をかけすぎないようにしましょう。

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最後の大問5は、服のリユースに関する対話とウェブサイトの図が提示された「対話文読解と英作文の融合問題」でした。配点は最大の28点。対話文では「主語+動詞~」が前の名詞を修飾する「後置修飾」の形(目的格関係代名詞が省略された形)が多く用いられており、一文が長めで分かりにくい所がありました。5ー4は、対話文中の空欄を英作して埋める問題で3問9点分。5ー7では、「今後、服を手放す際に、どのような手段を選ぶか」について、条件に合うように理由を含めて五文程度で考えを書く条件英作文で、配点は6点。条件に書かれていた「例」がヒントになったものの、かなり難問で正答率は2.2%。部分正答率を含めても55%余りでした。最終問題で時間が足りなかったことも低正答率の原因かもしれません。全国の入試でもSDGs関連の出題が増えており、自分ならどうするか、という課題解決型の英作文が目立ちます。日頃から様々な問題を解き、解答例を参考にして考えを深めたり、正確に書ける表現を増やしたりしておきましょう。

入試では30分余りで、大問3・4・5の三つの長文を解かなければなりません。配点も全体の六割近くなので、長文対策は必須です。長文読解のコツは、本文を読む前に問題文の下の「注」と「設問文」にさっと目を通すこと。話題が想像でき、何に注目して読めばよいかが分かります。時間が勝負ですので、多くの長文問題に取り組んで解き方に慣れましょう。受検対策としては、単語学習を継続しながら文法を復習し、その後、過去問題や総合問題に取り組む流れがおすすめです。年明けには私立高校入試も始まりますので、そちらも含めて具体的な計画を立て、効率良く勉強してほしいと思います。

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