【明光義塾】県立高校入試特別講座 第一回(英語)

中学3年生の皆さん、こんにちは。12月に入り、いよいよ本格的な受験シーズンに入りましたね。栃木県立高校の学力検査は3月7日ですから、本番まであと3か月を切りました。志望校を目指して皆さんが効率よく入試対策を進められるように、今日から5回にわたって教科ごとにアドバイスしていきたいと思います。第1回目の今日は「英語」です。

英語の大問数は5つ。リスニングが約11分ですので、残りの4つの大問それぞれにかけられる時間は、平均すると10分弱が目安ということになります。

まず大問1の「リスニング」は11問で26点分。全体の4分の1以上を占める高配点です。大切なのは、「答えの選択肢にあらかじめ目を通しておくこと」と、「最後に読まれる質問を1回目の放送で必ず聞き取るつもりで集中して聞くこと」です。yes・noで答える形の質問はあまり出題されず、「What・Which・How」などの疑問詞で始まるものが頻出です。2回目の放送では、1回目で聞き取った質問に対する答えを、選択肢から探しながら聞きましょう。1ー3は英語のメモが提示されており、放送される中からメモの空欄に入れる単語を選ぶ問題。始まる前にメモや冒頭の日本語の説明にさっと目を通して内容を確認しておきます。音声教材を使って過去問題を実施し、解き方に慣れておきましょう。

大問2は「文法」問題。9問で18点分です。まとまりのある10文程度の英文が提示されますが、内容を問う問題ではなく、基本的な文法問題です。2ー1では空欄に当てはまる語句を選ぶ問題、2ー2では並べ替え問題が出題されています。並べ替えは、前回の入試問題では3問とも書き出しと書き終わりの英語が指定されていました。「主語・述語」を確認し、つながりそうな単語をまとめることから始めましょう。前回、「want A to~(Aに~してほしい)」という不定詞の問題が出されましたが、正答率が44%弱で難しかったようです。今年度から新しく追加された「現在完了進行形・仮定法・原型不定詞」の文法に関しては、それほど難しい形で出題されないと思われますが、中3の後半で習う文法もあわせて、基本的な文法事項をバランスよく学習しておきたいものです。

大問3では、2年連続で対話文と英作文が融合した「対話文総合問題」が出題されました。9問で28点分。370語ほどの長い対話文と補助犬についてのチラシが資料として提示されました。記述問題が多く、時間配分に留意が必要です。記述は、「日本語30字以内で書く」という字数制限のある問題が1問、英文を書く問題が3問、5文程度の英作文が1問ありました。この自由英作文は、「あなたなら社会や誰かのためにどのようなことができると思うか」というテーマで配点は6点でしたが、完答できた人はわずか0.5%。しかし部分点を含めると約50%の正答率ですので、書くことが大切です。自分の「書きたい内容」より、「正確に書ける簡単な単語や表現」を使って答えるようにしましょう。

大問4は、従来の「物語文」ではなく、約470語の「体験文」が出題されました。大問5は250語ほどの「説明文」。それぞれ14点配点です。大問4では質問が英文で提示される問題が出たりなど、出題形式で変化がみられました。大問3~5の読解問題は合計で56点分となり、全体の5割を超える配点なりますので、長文対策は必須です。長文を解く時のコツは、問題文の下にある「注」と「設問文」にさっと目を通してから本文を読むこと。「注」からは話題が想像でき、「設問文」からは何に注目して読めばよいかが分かります。英文は主語と述語動詞を確認しながら読み、知らない単語があっても焦らずに、前後関係から意味を推測します。長文は時間が勝負。普段から単語力を強化し、過去問題に取り組んで解き方を練習しておきましょう。

今から冬休み期間中は、自分の苦手単元の強化学習をする良いチャンスです。一番に考えるべきことは、志望校に合格するための勉強をすること。しっかり計画を立てて効率的な勉強をしてほしいと思います。